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苔園芸の道具 − レーキ・熊手


レーキで表土をならす

庭への植え付け作業で、充分に耕したあとの植え付け床の整地や、改良用土の混入、混和に使います。レーキの刃床は鉄製で爪(歯)があり、柄は木製のもが昔から使われていますが、刃床から柄まですべてアルミ製のものや水田で使う爪のない平らなものもあります。植え付け面積が狭いところの表土をならす程度なら、シャベルや熊手でも充分ですが、数十平米以上の植え付け作業には是非欲しい道具です。
晩秋には落ち葉を集めるのに熊手は最適ですが、軽い整地にも利用できます。竹製やスチール製で柄の長いものは腰が弱いため改良用土の混和には適しませんが、うすく表土に砂を混入するぐらいなら使えます。

アルミ製レーキ
アルミ製レーキの長所はその軽さにあります。狭い場所の作業ではその重さも気になりませんが、広い面積の整地作業には疲れも違います。左は代掻き用の物だと思いますが、柄が長く広範囲にわたる作業に適しています。しかし刃床が大きいため、荒れた表土(充分に耕してない)や土が湿って重たいと抵抗も大きくなり使いづらくなります。右は爪が12本で、刃床の反対側は平らなならし板です。柄は短く広範囲の作業には向きませんが、表土への砂の混和には使いやすく、刃床の面積が小さいため土寄せ作業も軽く、なにかと重宝です。



スチール製の熊手

抜いた雑草や落ち葉をかき集めたり、表土の軽い整地にも使えます。大きさは様々で、片手で使える小さな物から、広範囲な作業に向いた柄の長いものもあります。爪の間隔を調整できる製品が多く、広げたときは落ち葉のような軽く大きな物を取り除くのによく、狭くしてレーキのような整地作業にも使えます。ただし、スチールの爪は細く尖っているため、ハイゴケやコツボゴケなどほふくするような苔は引っかけて抜いてしまします。抜けやすい苔での落ち葉掃除には竹熊手のほうが苔にやさしく、適しています。またスギゴケのように抜けにくい苔でも、力を入れて作業をすると、苔だけでなくその下の表土にでた新芽を傷めてしまうこともあります。できればスチール爪が先で切断されているものではなく、U字に湾曲した熊手(下の写真)がお勧めです。



ミニ熊手

片手で使える小さな熊手で、園芸では苗の間などの細かい作業に使われます。苔の植え付けでは樹木の根元や岩、花壇の縁などの狭い場所の整地に便利です。大きなレーキで全体を整地し、小さな熊手は植え付け作業時に手元に置いて、ならしや雑草の根を取ったるのに重宝です。
刃先が手の指のように曲がったものや、爪がレイキのように4〜5本並んだもの。先の尖った小熊手などがあり、作業目的にあったもので、握って使いやすいものを選ぶようにします。

右上 忍者クマデ
右下 クロームクマデ