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生態分類 アオギヌゴケ科 アオギヌゴケ属 ハネヒツジゴケ  
学名(アオギヌゴケ属) Brachythecium plumosum (Hedw.) B.S.G.
名称、別名等 ヒツジゴケ、ツヤハイゴケ
園芸ではアオギヌゴケと同じものとして扱われることがある
分布 北海道〜九州、北半球(温帯地域)に広く分布 南半球(ニュージーランド)でもみられる

■利用形態・用途 苔玉、テラリウム、庭園材
■カバーの様式 茎のほふくによる増殖  不規則に枝分かれ。生育密度は普通。 あまり厚いマットを作らない
■植付数量 12POT〜40POT/u
  はりゴケ法 1.0u/u  40POT/u
  まきゴケ法 0.3u/u  12POT/u
  移植法 0.7u/u  30POT/u
■被覆速度 普通 
■繁殖方法 はりゴケ まきゴケ
■鑑賞 被覆面 グランドカバー 葉色
■植栽可能地域 日本全土(沖縄を除く)
■生育条件
■耐性
 日照(紫外線) 強い
 積雪   強い
 乾寒風   普通
 暑さ   強い
 潮風   普通
■鑑賞姿高 1〜2cm
■生育環境 土手などの斜面、岩上、樹木の根元、畑,田圃の縁や畦道、半日陰地の地上
■形態的特徴 ほふく性で薄いマットを作るが、地上ではハイゴケやシノブゴケなどよりもしっかりと定着する。やや褐色を帯びた光沢のある緑色になるが、明るい場所では黄緑色が増す。変異は著しく、不規則に枝分かれするため密度感はない。
■その他 都市部より少し離れれば普通に見られる。
参考書籍等 日本の野生植物 コケ 平凡社
フィールド図鑑 コケ 東海大学出版部
コケづくり  大石鉄郎 ひかりのくに
原色日本蘚苔類図鑑 保育社

アオギヌゴケとともにツヤハイゴケ(俗称)として扱われることもある。里山や市街地でも緑の多い場所でなら普通に見られる苔で、乾燥してもあまり葉が縮れないため、苔玉の素材としても使われる。湿潤なところでは丈が揃い、密生した印象の美しいマットを形成するが、乾燥したところでは、葉の褐色もめだち、葉の大きさや形態の差が著しく、粗い印象のマットになる。アオギヌゴケと生育環境は同じで、葉姿もよく似ている。かわいらしい名前のためか雑誌で紹介されたことで一般的に扱われるようになった。

 ・露地植え
はりゴケ法かまきゴケ法が普通。表土が湿っていれば毎日の水やりは必要としない。明るい半日陰で良く育つ。湿潤地や水が溜まりやすい平坦地より、築山など斜面への植え付けに適している。用土は土が硬く締まらないよう充分に耕し、水はけを良くします。風や降雨で苔が移動しないよう、苔目土を被せて安定させます。

 ・苔玉
ほふく性で乾燥してもあまり縮れないため苔玉素材に適しています。観葉植物の根土を樹皮培養土で包んで元玉をつくります。これにハネヒツジゴケで包み、糸で括ります。

 ・育苗箱で殖やす
まきゴケは安定した湿度と充分な管理ができればお勧めです。自然の降雨で育てるのであればはりゴケ法で植え付けます。苔マットはベタ張りにせず、苔マットを2〜3倍に伸ばして張ります。マットに厚みがなく充分に広げられないときは、マットをほぐして敷いていきます。あまり隙間ができないように、しかし無駄に重なる部分ができないよう丁寧に敷きます。最後に目土を被せます。基本的には露地植と同じです。

管理
苔としては扱いやすく、殖やすのも容易。植え付け当初に土を乾燥させてしまうと発芽もおぼつかなくなります。植え付けからある程度密生するまでは充分に水を与えます。ほふく性の苔は風や降雨、散水時の水圧などで剥がれやすいので丁寧に管理します。ある程度定着、密生すれば良く育ちます。

(拡大画像は画像をクリックしてください)

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