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生態分類 ハリガネゴケ科 カサゴケ属  カサゴケ、オオカサゴケ、カサゴケモドキ  
学名(カサゴケ属) Rhodobryum (Schimp.) Hampe
名称、別名等 傘苔(かさごけ)、カサゴケ、オオカサゴケ
園芸ではカサゴケ、オオカサゴケ、カサゴケモドキの3種を分類せず、総称してカサゴケと呼ぶ。傘の大きな物をオオカサゴケということもある。
分布 オオカサゴケ =本州〜琉球、中国、熱帯アジア、ハワイ
カサゴケモドキ =北海道〜九州、北半球
カサゴケ =北海道〜九州、北米西部、欧州

■利用形態・用途 盆景、テラリウム、水中花
■カバーの様式 地下茎による株の増殖 地下茎から直立 生育密度は疎
■植付数量 グランドカバーとして扱わない
■被覆速度 遅い 但し発芽後の直立した芽の生育は早い
■繁殖方法 株分け 移植
■鑑賞 草姿、葉
■植栽可能地域 オオカサゴケ =本州〜琉球
カサゴケモドキ =北海道〜九州
カサゴケ =北海道〜九州
■生育条件
■耐性
 日照(紫外線) 弱い
 積雪   強い
 乾寒風   弱い
 暑さ   普通〜強い
 潮風   普通
■鑑賞姿高 2〜6cm
■生育環境 腐植質、湿潤地、日陰地の地上
■形態的特徴 地中を長く這う地下茎から直立してでる
■その他
参考書籍等 日本の野生植物 コケ 平凡社
フィールド図鑑 コケ 東海大学出版部
コケづくり  大石鉄郎 ひかりのくに
原色日本蘚苔類図鑑 保育社

日本産三種 オオカサゴケ、カサゴケモドキ、カサゴケの三種類でオオカサゴケは大型で葉の長さは15〜20mm、カサゴケモドキ、カサゴケは小型で葉の長さは10mm程度。日本各地に分布。園芸では3種類をカサゴケ、またはオオカサゴケと呼び、分類はしていない。日陰地、暗い半日陰の湿潤地で良く育つ。乾燥には極端に弱く、安定した空中湿度が必要。湿潤地を好み生育密度が疎なため庭での利用価値は低く、法面で植えることはない。日陰地の池等水辺に少量植えられる程度。湿性であるため水のやりすぎの心配はなく、テラリウムなど安定した湿度が維持できるのであれば、適度な光量のある室内での管理は容易。水中花としても利用される。沈水栽培では傘の大きさが徐々に小さくなる。

 ・露地植え
法面で植えることはない。日陰地の池等水辺でポイントとして植えられる。用土には腐葉土を使い、乾燥を防ぐためにハイゴケやシノブゴケなどで表土を覆うと良い。水辺や水しぶきがあたるような場所に適す。暗い場所でも育つ。明るい半日陰であればより安定した湿度が必要。風の通る場所は適さない。市街地には適さない。

 ・鉢植え
株分けが基本。まきゴケで殖やせないこともないが、地下茎から新芽を育てる方が生育が早く管理も容易。用土は腐葉土を主にバーミキュライト、少量ならば黒土、鹿沼土を混ぜても良い。軽石や鹿沼土を鉢底に入れる。用土を入れてカサゴケを差し込む。深めに植えるようにし、上部の露出を小さくして乾燥の影響を受けにくくする。育苗箱なら地下茎、地上茎が重ならない程度に敷き詰め、葉の部分が少し出るように腐葉土を被せる。

管理
ポットでの保管方法・・・涼しい日陰地に置いて、乾燥しても自然の降雨に任せる程度のほうがよい。頻繁に水やりをする場合は土を乾燥させない。
移植後の管理・・・梅雨明けぐらいから新芽が旺盛にに伸び始める。新芽は日照と蒸れに弱いので、夏は涼しい日陰で管理する。9月頃には新芽が大きく育つ。


(拡大画像は画像をクリックしてください)
鉢植えで育ったカサゴケ
商品: カサゴケ丸ポット
カサゴケのクローズアップ
林に自生 
撮影場所 栃木県日光市
乾燥した地上部
乾燥した地上部

コウヤノマンネンゴケのようなしっかりした地下茎ではなく、古い地上茎部分から新しい芽が伸びて育つ。この発芽する部分は腐葉土に覆われた地下茎部分でもある。
地下茎でつながっている
カサゴケのパック商品

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