■排水性の良い土作り | |
@ 充分に耕した表土に通気性、保水性を良くするような改良用土(赤玉土細粒、川砂、バーミキュライトなど)を加え充分に混和します。深く耕す必要はありませんが、水が溜まらないよう水はけは良くして下さい。ここにハイゴケのマットを広げます。 | |
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■ハイゴケの準備 | |
厚みのあるマットは裏の褐色部分をカット 密生したマットは広げて使います |
@ まずハイゴケマットの準備をします。ハイゴケは長い年月をかけて厚いマットに生育しますが、生育しているのは上部の青い葉だけで、裏側の褐色化したハイゴケは生育していません。また褐色部分は表土や流木、岩への定着を阻害し、必要以上に保水力があると、水分を蓄えたまま気温が上昇したときに蒸れを起こす原因にもなります。また厚いマットは目土を入れ鎮圧しても、表土に密着しにくく、何ヶ月か過ぎても土の上に浮いているような状態で、風や降雨でも剥がれてしまいます。マットの厚さは2〜5cmぐらいがちょうど良く、8cm、10cmと極端に褐色部分の厚いものはハサミで切り取るか、Aのように広げて薄くして使うようにします。 B ほふく性のハイゴケは横へ広がるように成長するので、ぎゅっと密生したマットは成長するスペースがなく、なかなか早く育ってくれません。密生したハイゴケマットはそのまま植えるのではなく、元のサイズの1.2倍から1.5倍ぐらいにほぐすように広げてます。褐色化した部分(裏側)も薄く引き伸ばすことができれば、わざわざハサミで切り取る必要はありません。 |
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はりゴケ作業 | |
ハイゴケマットを敷き詰めるやり方で、仕上がりが美しく造園では一般的な植え付けです。 Cハイゴケのマットを伸ばすように広げて敷き詰めます。ほふく性のハイゴケは、杉苔のように土が付いていませんから、踏み付けただけでは表土と密着はせず、簡単に剥がれてしまいます。苔植物は安定した場所と安定した環境が成長の要件で、風や降雨で動くようでは生育できません。しっかりと固定する工夫が必要です。 |
薄く目土を入れます 一回の目土の量は1u当たり5リットル 程度とわずか。 |
D 表土への定着には目土(めつち)を重石(おもし)代わりに 使います。目土を被せ、その重さでハイゴケのマットが剥がれな いようにします。目土はハイゴケの中まで入り込むようにまき、葉 が1〜2cm出るくらいに被せます。たっぷりと散水することで葉 は適度に露出し、マットも安定します。 目土の効果について・・・目土は重石としてだけでなく、もちろん 保湿と日照調整の効果もあります。目土を被せることで表土 からの露出を少なくし、乾燥や強い陽射しからの影響を小さく することができます。また湿度が安定するため、旺盛な発芽が 期待できます。 目土には、新芽の生育を詐害しないよう軽く通気性のある素 材を使います。鹿沼土細粒、赤玉土細粒、バーミキュライト、 ピートモス、良質な土、川砂などを使います。 |
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■ 管理 | |
目土・・・・は表土の乾燥と強い陽射しを防ぎ、発芽を促します。施工後も必要に応じて目土してください。 散水・・・・夕方にたっぷりと与えます。蒸れを起こすので陽の射す場所の日中の水やりは厳禁です。 除草・・・・雑草の芽が小さいときにこまめに取り除いてください。ゴム草履のような底の平らな履き物で作業し、苔を踏み付けるのは最小限にします。雑草の芽が一斉に発生した場合は除草剤(プリグロックスL)を使います。コケに薬害が出ますので曇った日に通常より薄めて(150倍程度)使い、コケには集中的に掛からないようにします。 越冬・・・・雪や寒さには強いのですが、乾燥した寒風で葉や茎が矮小化しマットの厚みも無くなります。この時期の水やりは必要なく、暖かくなるまで置いておきます。春先、霜柱などで持ち上がった苔は踏み付け鎮圧し、目土を入れます。 |
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■ 市街地でも良く育つハイゴケ | |
東京・日暮里 ハイゴケの庭 |
左の画像はハイゴケを植えた個人庭(東京・日暮里)です。色はスギゴケやヒノキゴケと比べて黄緑色なため、明るい印象の庭造りができます。環境への適応力もあり、都会の市街地でも管理ができれば良く育ちます。 管理のポイントは・・・ 厚く育ってくると表土から浮いてしまうことがあります。軽い苔なので風で飛ばされたり、降雨で流されたりすると定着できません。薄く目土入れをおこなったり、竹串でのコテ、スギゴケなどとの混植、芝生との混植(芝生の芽数は少なめにして、ハイゴケが育ってきたら芝生も衰退してきます)などして固定させます。 |
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