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ヒノキゴケ解説

                   林の中のヒノキゴケの群生

■ヒノキゴケとは
■ヒノキゴケの基礎

本州から九州、台湾、中国に分布。湿潤な常緑樹林の半日陰から日陰地にやや普通に見られます。
大型の苔でスギゴケより柔らかい印象。上質な庭園材として利用されます。
しかしホームセンターや園芸店などで見ることは少なく、庭園材のようにまとまった量の入手は通販がお勧め。
 苔庭の他に盆景、苔盆栽、テラリウム、苔ボトルなどに利用されます。
 
 


ヒノキゴケのポット栽培

■良いヒノキゴケとは

 画像はヒノキゴケの苔庭。少しわかりにくいのですが自然に自生している苔と比べると丈が短く生育密度があり、緑色は少し薄くなります。庭園と比べ自生地の環境は恵まれており、苔も大きくきれいに育ちます。
テラリウムなどの作品素材には自然に育つ、大きく緑の濃いきれいな苔が良い苔になります。
庭植えでは一般に露地の環境は自生地よりも厳しく、山取りしたものを植えてもなかなか定着できません。庭園材で良いヒノキゴケとは見栄えよりも丈夫なこと。露地環境よりも少し厳しい環境で育てた栽培ものが適しています。

■山苔の入手方法
 園芸店やホームセンターではパック商品を見かけます。庭
園材のようなまとまった量の入手には通販がお勧めです。
パレット、ポット、パック、段ボール入りなど用途に合わせて入
手できます。庭園材で使う場合は栽培ものであることを確
認。

画像のようにパレットで並べられたものは鮮度の良い物を選
びます。水を与えすぎて、長く店頭に置かれていたものは密
度が無くなり崩れやすくなっています。


■殖やし方 


ピンセットで移植
粒軽石を目土に使用
少量のたね苔からの殖やし方で、移植法かまきゴケ法になります。いずれもプランターや育苗箱を使います。露地植えでは日照管理が難しく乾燥しやすいこと。強い雨もさけることはできませんが、プランターや育苗箱は場所を移すことで管理も容易になります。

移植法ではピンセットで数本ずつ土に植え付けていきます。たねゴケから新芽が育ちます。
まきゴケ法も苔園芸では一般的ですが、ヒノキゴケの場合はあまり効率的ではなくお勧めしません。ヒノキゴケを手でほぐし、これをたねゴケにして土にまきます。薄く目土を掛けて乾燥しないよう管理すれば2ヶ月ほどで芽が出始めます。


■庭への植え付け
移植法
束ねて土に植え付けていきます。苔ボトルなどの作品作りであればピンセットで一本ずつ植え付けることもあります。

はりゴケ法
ポットで栽培したヒノキゴケをその土を崩さず植え付けます。露地植えや苔盆栽では簡単で確実な植え付けです


庭園材ヒノキゴケポットははりゴケ

■テラリウム素材

乾燥すると縮れてしまうヒノキゴケには、容器内の湿度が安定しているテラリウムや苔ボトルがお勧め。 大きく柔らかい印象のヒノキゴケは存在感があります。


■ヒノキゴケの保管
入手したヒノキゴケを保管します

 庭園材・・・・ポット商品、パレット商品、箱に入ったものなどがあります。いずれも配送されたまま放置すると蒸れる心配があります。段ボールのものは蓋を開けて風通しの良い涼しい場所に起きます。少し長く保管するときは箱から出し、風通しの良い日陰にならべます。短期であれば乾燥しても水やりの必要はありません。
パレット、ポットは風通しの良い日陰に並べ、通常のとおり水やりをします。冬ならば重ねて置くこともできますが、夏は蒸れやカビの発生もあります。特に梅雨時は空中湿度が高いため危険です。 

 パック商品・・・・密閉されたパック商品は長期保管ができません。冬でもとりあえず冷蔵庫に入れることをお勧めします。 密閉されたパックは蒸れやすいため冬でも危険です。陽の当たる場所や車内、暖房のきいた部屋では短時間でも蒸れをおこします。常温で少し長く管理するときはパックの蓋を開け、風通しの良い日陰におきます。乾燥しても水はやりません。
 

画像
上・・・・BOX商品
下・・・・パック商品