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シノブゴケの基本

                   岩上のシノブゴケ
■シノブゴケとは
■シノブゴケ図鑑

日本に14属を産する大きな科でで、多くの種を含む。シノブゴケという特定の種はなく、園芸でいうシノブゴケはトヤマシノブゴケ、オオシノブゴケ、チャボシノブゴケ、オオアオシノブゴケ、コバノエゾシノブゴケ、ヒメシノブゴケなど主にシノブゴケ属の総称。
日陰の地上、岩上、腐木上などに生える。
北海道から九州まで普通に見られるが、オオシノブゴケは北海道から本州、四国まで。

 


シノブゴケ

■良いシノブゴケとは

 日陰地で安定した湿度があれば、地上でも岩上でも育つシノブゴケは、コケ園芸でも育てやすいコケです。生育できる照度は1000〜25000ルクス程度で、日陰地から明るい半日陰地まで栽培ができます。ただし、日陰地、湿潤地でも良く育つため、このような場所で長く育てたものはとても弱く、植え付けなどで環境が少し厳しくなると耐えることができません。日陰地、湿潤地で育ったシノブゴケは緑色が濃く、密度が疎になります。明るい場所で育ったものは明るい黄緑色で、厚み、生育密度が剛健です。庭植えや苔玉、テラリウムに使っても良く育ちます。

■入手方法
■ 園芸店やホームセンターでハイゴケや山苔はよく見かけます
が、シノブゴケはあまり売られていません。しかし、コケを扱ってい
るお店であれば取り寄せてもらえることもあります。
■ 通販での入手は容易です。パック商品、ポット商品、パレッ
ト商品などがあります。パック商品は冷蔵である程度の期間保
管できます。パレット商品は出荷までどのような管理さてていた
かが気になります。鮮度の良いのがポット商品。いずれも黄緑
色で新鮮なものが良いコケです。
■ 採取 里山で普通に見つけることができます。ただしハイゴ
ケのように大きな群落はまれ。湿潤地の岩上や腐木などに見つ
けることができます。


■殖やし方 


ピンセットで移植
粒軽石を目土に使用
はり苔法かまきゴケ法になります。

■ はりゴケ法・・・・・マット状のコケをそのまま利用するのがはりゴケ法で、露地や苔玉、テラリウムなどにそのまま利用します。はりコゴケのポイントはしっかり固定すること。庭の露地に並べただけでは風に飛ばされ、雨に流されてしまいます。テラリウムでは流木などにもしっかりと固定します。

■ まきゴケ法・・・・・まきゴケ法でコケを増やします。まきゴケ法というと、コケを粉砕して培地にまいてこれを育てるのあ一般的ですが、ほふく性のシノブゴケやハイゴケは粉砕するよりもコケのマットを伸ばすように薄く広げてやります。これを培地に敷き詰めて目土をかけます。生育が早く良く育ちます。

ポイント
ほふく性のコケは土から剥がれやすく、植え付けた後でも雨や風で浮いているような状態ではコケは育ちません。はりゴケ、まきゴケや植え付ける場所にかかわらずしっかりとマットを固定するのが植え付けのポイントになります。


■植え付けの時期

コケは安定した環境を好む植物です。テラリウムのように屋内で温度や湿度の管理が十分にできるのであれば、年間を通して植え付けることはできます。
しかし屋外での栽培は、季節ごとの天候や気温などを予想して植え付ける必要があります。苔が美しい季節というと6月の梅雨の頃と10〜11月の秋の頃になります。良いコケも入手しやすいためこの時期に植え付ける方も多いと思いますが、植え付けるには少し遅いかもしれません。梅雨の時期に植えることでコケも良く育ちますが、梅雨があけると猛暑がやってきます。長雨で軟弱に育ったコケには耐えられないかもしれません。
穏やかな秋はコケも良く育ちますが、気温はどんどん低くなり、間もなく寒い冬になります。せっかくきれいな苔を植えても、低温でコケは育たなくなり、褐色化したり、細く矮小化するコケもあります。
シノブゴケは特に安定した環境を好む苔なので、急な夕立、厳しい日照や乾燥、高温などがおこる7〜8月の植え付けは避けた方が良いでしょう。春先から5月ぐらいまでに植え付け、十分に環境に適応させてから夏を迎えるようにします。
寒さには比較的強く、晩秋に植えても苔が傷むことは少ないのですが、寒い地方での成長はありません。植え付けはお盆が過ぎて涼しくなり始めた頃から9月末頃。東京のような市街地ではお盆を過ぎても暑さが厳しいので、9月〜10月頃が良いでしょう。




梅雨明け間近に植えたシノブゴケ。
梅雨明け後の猛暑で赤く焼けてしまいました。

■テラリウム素材

好日性の苔は乾燥を繰り返しても良く育ちますが、日陰性、湿潤性の苔は乾燥の繰り返しを嫌い、安定した環境を好みます。テラリウムのような容器の中は湿度も安定しており、シノブゴケのような日陰性の苔には適しています。ほふく性のシノブゴケは地上だけでなく流木や岩、壁面でも固定すれば育ちますし、明るい黄緑色のマットを作り、ハイゴケと比べても繊細な印象の草姿からテラリウムには適しています。


■シノブゴケの保管
入手したシノブゴケの保管

■ 庭園材・・・・箱に入ったものの場合。配送されたまま常温で放置すると短時間でも箱の中で蒸れる心配があります。冬でも同じです。段ボールのものは蓋を開けて風通しの良い涼しい場所に起き早めに植え付けます。保管するときは箱から出し、風通しの良い日陰にならべ乾燥させます。水やりの必要はありません。夏は湿度が高く、乾燥させたつもりでも蒸れやカビが発生します。冬はある程度管理できますが、夏は早めに植え付けるようにします。

■ パレット・ポット・・・・・短時間でも重ねておくことはできません。風通しの良い日陰に並べ、水やりをします。但し冬は水やりの必要はありません。夏は蒸れやカビの発生に注意し,早めに植えてください。

■ パック商品・・・・・手元に届いたら冷蔵庫で保管します。密閉されたパック商品は常温での保管ができません。冬でも陽の当たる場所や車内、暖房のきいた部屋では短時間でも蒸れをおこします。常温で管理するときはパックの蓋を開け、風通しの良い日陰におきます。乾燥しても水はやりません。
冷蔵庫の中にあっても水分が多く含まれている苔は徐々に傷んできます。冷蔵庫である程度長く保管する場合は、苔を乾燥させてからパックに戻して冷蔵庫に入れます。
 




画像
上・・・・BOX商品
下・・・・ポット商品