■発行日2018.08.13
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苔を選ぶのではなく、苔が庭を選ぶ | |
■失敗しない苔庭つくりへ ・・・・・混植のコンセプト・・・・・ 苔は日陰性、好日性、湿潤地、乾燥地など好む場所、生育できる環境は様々で、しかも種類の多い巨大な植物群です。この中からご自宅の庭に適した苔を選ぶのですが、庭の環境と苔のマッチングはかなり難しく、植えてみないと分からないところがあります。 植え付けてそこに定着できなければ、それまでの時間や労力、金銭が無駄になります。 混植は多様な複数の苔を同じ場所に植えます。その環境に適応できない苔は早くに消えてなくなります。何年かたつと数種類の苔が残りますが、それもやがて淘汰され、最終的に1〜2種類の庭の環境に適した苔だけが残ります。 ・・・・・植えつけ前の準備・・・・・・・ 庭土は普通時間の経過とともに水はけが悪くなり、やがて固く締まってきます。普通の植物ならば植えかえたり施肥により土を耕しますが、苔は施肥の必要はなく、また順調に育っていれば長く植え替えることもありません。やがて固く締まった地面にはどんな苔も育たなくなります。苔庭では水はけの悪い重い庭土は、はじめに十分な土壌改良を行います。通気性、排水性が良く固く締まらない軽い土にします。すべての苔に必要な作業ですが、とくに管理が長くなる混植栽培で土壌改良は大事なポイントになります。 |
![]() 埼玉草加 一面スギゴケ ![]() 宇都宮の私邸庭園 タチゴケ、コスギゴケ、コツボゴケ、 アオギヌゴケが自然に育っていま す。 |
混植はりゴケ法と混植まきゴケ法 | |
はりゴケ法は市販の混植マット、混植ポットを土壌改良した表土に張っていきます。目土を入れて鎮圧し,たっぷりと水を与えます。日陰性から好日性の苔など10種類くらい種苔にしているため、植え付ける場所はそれほど選びません。詳細は混植ポットの植え付けをご覧ください。 混植まきゴケ法とはたとえばハイゴケやスナゴケなどを基本マットにし、これをはりゴケ法で植え付けます。それとは別に粉砕した他の苔を用意します。基本マットの中に粉砕した種苔が入るよう,均等にまきゴケします。目土を入れ鎮圧したっぷりと水を与えます。陽の当たる場所には好日性のスナゴケやスギゴケを種苔にします。日陰であれば日陰性のヒノキゴケや山苔、シノブゴケなどを種苔にします。 |
![]() 混植LLポット |
まきゴケ法 | |
まきゴケ法の手順です。はいゴケ法については「混植ポットLLの移植 法」をご覧ください。 @ コケを用意する = まず基本の苔を決めます。ここでは入手し やすいスギゴケとします。最近は花木センターやホームセンターでも普 通に見かけるようになりました。通販でも入手できます。 A 種苔を粉砕する = たねゴケは採取した物でも購入した物でも かまいません。庭やその地域に自生する地苔は殖やしやすくお勧めで す。これを粉砕します。乾燥させてから手で揉むと簡単に細かくできま す。ハイゴケやコツボゴケ、シノブゴケのようなほふく性の苔は手でほぐし ます。 B 土壌の改良とスギゴケの植え付け = 庭土や畑土は年数の経 過とともに締まってしまいます。特に苔を植えた場所の土は耕すことがな いため、固く締まり,水はけも悪くなります。このような土ではどのような 苔も育ちませんので必ず土壌改良をおこないます。表土に山砂、また は川砂を多めに混ぜるだけでも効果はあります。まとまった雨が降っても 水が溜まらない程度の土作りはしてください。スギゴケを貼り付けます。 スギゴケのはりゴケ法参照 C 種ゴケを入れる = スギゴケに粉砕した種ゴケを撒きます。スギ ゴケの中に隠れるよう丁寧に行います。 D コケ目土を入れる = 種ゴケを撒いたら目土(めつち)を入れて いきます。コケにかける目土は少量で十分です。このときに再度種ゴケ を加えてもかまいません。苔目土は表土の乾燥を防ぎ新芽を育ててく れます。目土は流されます。時間の経過とともに表土が見えてきたら、 少量で良いので目土します。 E 管理 = 土が固く締まるようであればスクリプター(金属ヘラ)で コケごと粗めに土を崩します。崩した隙間には山砂や川砂を目土に入 れます。 地苔はその地域で良く育つ苔で、種ゴケには是非加えたい苔です。混 植ポットLLにも地苔はお勧め |
![]() 花木センターの苔 ![]() コケを粉砕したもの ![]() |
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