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スギゴケ解説

■発行番号0010 ■発行日2012.02.12

                   林の中に自生しているスギゴケ

スギゴケとは
■スギゴケの基礎
     スギゴケは庭園資材としてもっとも生産量が多く、入手しやすい苔です。ウマスギゴケとオオスギゴケがスギゴケとして扱われますが、コスギゴケ、タチゴケもスギゴケとして扱う地域もあります。ここではウマスギゴケとオオスギゴケをスギゴケとして扱います。
 ウマスギゴケとオオスギゴケは顕微鏡で観察しないと、はっきりと見分けることはできません。生産圃場では最初のたねゴケにウマスギゴケとオオスギゴケがどうしても混ざってしまうため、生産商品でウマスギ、オオスギと分類して出荷している生産者はいないようです。但し長い時間栽培している間に、どちらかの苔がメインになるということはあります。

モスプランのスギゴケ圃場
炎天下で栽培しています

良いスギゴケとは


密度はありませんが、
土の中から新芽が育っています。
林の苔(最上段画像)
と比べ新芽でもしっかりしています


リンゴの木箱のスギゴケ
 山取のものは利用できません。トップの写真のように軟弱に大きく育ってしまうため、植え付けてもすぐに弱って枯れてしまいます。粉砕してまきゴケのたねには利用できます。
 同じ山取りでも果樹園や植木のしたに密生しているスギゴケはこれよりは丈夫ですが、多くの場合丈が長く伸びすぎています。ボリュームがあるのでたねゴケには最も適しています。
 生産ではパレットやポットに土を入れて栽培するものと、路地で栽培するものがあります。パレット、ポット栽培で出荷まで温室で育てたものはきれいに生え揃って見えますが、恵まれた環境で短期間で育つため、一本一本が細く育ちます。恵まれた温室環境から、厳しい環境の庭に植えかえるには軟弱すぎます。発芽までパレットを温室に置き、そのあと屋外で管理したものがお勧めです。また発芽から出荷まで屋外で栽培したものも良い商品です。
 路地植えの多くは日陰のない炎天下で育てます。オオスギゴケは周辺に水を張って、湿潤地で育てることがあります。ウマスギゴケは畑を均して密生させます。出荷は研いだスコップで切り出す手作業か、ソードカッターを使った機械切りです。関東では重ねて段ボール詰めします。関西ではリンゴの木箱に入れたものもあります。店頭や市場では扱いやすさから黒い園芸バスケットにのせて販売されます。
 良いスギゴケとは丈が短いこと。茎や葉が太くしっかりとしていること。きれいに生え揃っているものよりは、土が露出しムラがあっても、土から小さな芽が育っているもののほうが、植え付け後の定着は良いでしょう。表土から旺盛に新芽が育つ土を「地力」があるといいます。

スギゴケの入手方法
通販で入手できます。大量に生産されているため供給は安定し、生産されている他の苔より安い価格で入手できます。
 自生するスギゴケはきわめて軟弱なため、はりゴケには使えません。粉砕してまきゴケのたねとして使えます。
 花木センター、ホームセンター、園芸店などでパレットに並べて販売されています。栽培生産されたものをパレットに並べています。なかにはパレットで山取のものを販売することがありますが、スギゴケと違う苔(シッポゴケ、カモジゴケ、タチゴケなどが混ざったもの)をスギゴケとして販売しているのをよく見かけます。
 

パレット販売 1枚単位で購入

殖やし方 まきゴケ法

まきゴケ法
少量のたねゴケで殖やすことができます。まきゴケとは苔を粗くほぐすか粉砕し土に播きます。撒いた苔から新芽を育てて密生させるため、時間と手間が掛かります。庭へのまきゴケは降雨や散水で流されないような平らなところでおこないます。一年ほど育苗箱で育てたものを庭に植え替えた方、定着が良く管理も容易なのでお勧めです。

画像はまきゴケ用に粉砕したたねゴケ
モス・プラン圃場

庭への植え付け
はりゴケ法が一般的です。多くの苔は表土や樹木、岩上から剥がれやすく、土は付かないのですが、スギゴケマットには土が付いてきます。土のないコケの植え付けは、表土に並べて目土を被せ、軽く踏み付けるだけで作業は完了しますが、土付のスギゴケを同じように植え付けても表土に密着せず、表土から苔が浮いたような状態になります。乾燥を繰り返すと土は固く締まります。地面に密着していない苔は乾燥しやすく、固く締まった土からは新芽も育たなくなります。スギゴケ植え付けのコツは、苔マットを表土に完全に密着させることです。 

画像は草加市 渡辺造園(日暮里)施工

装飾素材・ディスプレー素材



大型の苔で石組みともあうためディスプレーや装飾素材として使うことがあります。しかし乾燥すると葉を閉じてボリュームが無くなるため、室内でそのまま使うには適していません。水に浸しておくと1日かけて水を吸い上げるので、腰水に浸してやれば葉を広げた状態を維持することができます。水を吸い上げる苔はスギゴケぐらいで、他の苔は腰水に浸しても効果はありません。

上の画像はスギゴケを束ねて乾燥
下の画像は水に浸して24時間目
ヒノキゴケなど他の苔は水を吸い上げず乾燥したままですが、スギゴケは水を吸い上げて葉を広げてくれます。

スギゴケの保管
入手したスギゴケを植え付けまで保管します。
 庭園材・・・・箱に入ったものをそのまま置くのは蒸れを起こします。特に陽の当たる場所や車内、暖房のきいた部屋などは冬でも短時間で蒸れをおこします。一時的であれば風通しの良い日陰に置きます。長く保管するときは箱から出し、風通しの良い日陰にならべます。乾燥しても水やりの必要はありません。
 パック商品・・・・密閉されたパック商品は長期保管ができません。冬でもとりあえず冷蔵庫に入れることをお勧めします。常温で置くときはパックの蓋を開け、風通しの良い日陰におきます。乾燥しても水はやりません。  パレット、ポット・・・・風通しの良い日陰に並べ、通常のとおり水やりをします。湿度がある状態で重ねて保管するとカビが発生します。 

スギゴケポットの出荷
ポットは移動や保管が容易です